『聞いてない』『知らなかった』が多い人の心理―話がすれ違う理由と対処法―

ストレスケア(心理学)

「それ、聞いてない」

「そんな話、知らなかった」

人間関係の中で、こんな言葉に何度も出会っていませんか?

確かに伝えたはずなのに、

みんなで決めたはずなのに、

いつの間にか話はすり替わり、

なぜか自分だけが説明役や後始末をする立場になっている。

相手は悪気がなさそうで、

責めるほどのことでもない気がして、

だけど心の奥には、言葉にできないモヤモヤが残る・・

この記事では、

「聞いてない」「知らなかった」が多い人の心理をひも解きながら、

あなたの心をすり減らさないための対処法について、まとめてみました。

「聞いてない」「知らなかった」は、ただの記憶力の問題?

まず知っておいてほしいのは、

この言葉が出る背景は、単なる不注意や記憶力の問題だけではないということです。

もちろん本当に忘れている場合もあります。

ですが、頻繁に繰り返される場合、

そこには心のクセが関係していることがあります。

心理学から見る「責任を外に出す」仕組み

①防衛機制としての「否認」

心理学では、つらい現実や不都合な事実から心を守るために、

無意識に働く仕組みを防衛機制と呼びます。

「聞いてない」「知らなかった」は、

失敗や非難から自分を守るための否認という防衛機制が関係していることがあります。

・自分が関わったと認めると責任が生じる

・間違いを認めると自分の価値が下がる気がする

そんな不安から、

心がとっさに「なかったこと」にしてしまうのです。

②外的統制感が強めの人に多い特徴

心理学者ジュリアン・ロッターが提唱した

”統制の所在(ローカス・オブ・コントロール)”という考え方があります。

• 内的統制感:

 「結果は自分の行動によるもの」

外的統制感

 「結果は環境や他人のせい」

「聞いてない」「知らなかった」が多い人は、

無意識に外的統制感が強い傾向があります。

自分の外に原因を置くことで、

心の安定を保っているのです。

③被害者ポジションという安心感

「私は知らなかった」

「ちゃんと説明されていない」

この立場にいると、

人は責められる側ではなく、守られる側でいられます。

被害者ポジションは、

一時的に安心できる場所でもあります。

ただ、その安心の代わりに、

周囲の誰かが責任を背負うことになるのです。

なぜ、あなたが押し付けられやすいのか

ここで、とても大切なことをお伝えします。

責任を押し付けられやすい人は、

たいてい「ちゃんとしている人」です。

・話を聞いている

・全体を把握している

・場を壊したくない

・誰かが困るのを放っておけない

だから自然と、

「この人なら大丈夫」と思われてしまう。

でもそれは、

あなたには、何の問題もなく、

ただ、あなたの誠実さが、無自覚に利用されてしまう構造なのです。

やってしまいがちなNG対応

やさしい人ほど、こんな対応をしてしまいがちです。

• 「私の伝え方が悪かったのかな」と自分を責める

• その場を収めるために黙って引き受ける

• 後から一人で消化しようとする

どれも優しさから来る行動ですが、

そうして自分の中で我慢を続けていると、心がすり減ってしまいます。

心を守るための、やさしい対処法

対処法①「聞いていない」「知らなかった」と言われたときに、自分を責めない

このタイプの人に関わると、

「私の伝え方が悪かったのかな」

「もっとちゃんと説明すべきだった?」

と、自分を責めてしまいがちです。

でも大切なのは、情報が伝わらなかった=あなたの責任とは限らないという視点です。

• 相手が話を“聞く姿勢”に入っていなかった

• 自分に関係のない話だと判断して、意識的にスルーしていた

• 都合の悪い情報を無意識に切り捨てていた

こうした心理が背景にあることも少なくありません。

対処のポイント

「私は必要な情報を、必要な形で伝えた」と

事実ベースで切り分けることを意識してみてください。

対処法②「伝えたかどうか」を曖昧にしない工夫をする

感情的なぶつかり合いを避けるためには、

記憶や認識のズレが起きにくい形を作っておくことが助けになります。

たとえば…

• 口頭だけでなく、LINEやメールで簡単に残す

• 「〇日〇時にこう決まりましたね」と確認する

• 重要なことは一文で区切って伝える

これは相手を責めるためではなく、

自分の心を守るための工夫です。

対処のポイント

「証明のため」ではなく

「後から自分が疲れないため」と考えると、罪悪感が減ります。

対処法③その人の“責任感の取り方”を見極める

「聞いていない」「知らなかった」が多い人は、

責任を外に逃がすクセを持っていることがあります。

この場合、どれだけ丁寧に説明しても、

同じことが繰り返されやすいのが現実です。

だからこそ、

• 全部を背負わない

• 相手の分まで先回りしすぎない

• 「ここから先は相手の課題」と線を引く

という意識がとても大切になります。

対処のポイント

「助ける」ことは「背負う」ことではない、

と自分に言い聞かせてみてください。

対処法④距離を調整してもいいと自分に許可を出す

何度も同じことであなたが疲弊しているなら、

距離の取り方を変えるのも立派な対処法です。

• 深く関わる話題を減らす

• 期待値を下げる

• 必要最低限のやり取りにする

これは冷たい対応ではなく、

自分の心のエネルギーを守る選択です。

対処のポイント

「わかり合えない相手がいるのは自然なこと」と

受け止めるだけでも、気持ちは少し楽になります。

まとめ

「聞いてない」「知らなかった」が多い人に振り回されると、

自分の感覚まで信じられなくなることがあります。

でも、どうか忘れないでください。

あなたが疲れるのは、

ちゃんと考え、向き合っている証拠です。

責任を押し付けられない選択は、

冷たさではありません。

自分の心を守る、静かなやさしさです。

あなたの心の霧が晴れて、やさしい光がさしますように🌿

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